JAみなみ信州と長野県が行う農業の担い手づくりの取り組み「帰農塾」は10日、飯田市の同JA本所で2025年度帰農塾開講式を開いた。この日は受講生28人、同JA、南信州農業農村支援センター、各コースの講師らが参加した。直売所への出荷などを目指す同塾は今年度44人が受講し、専門講座に「ぶどう」「ピーマン」コースを新設した。
柿とピーマンコースを受講する蒲道夫さん(65・喬木村)は今年2年目の受講で今シーズンからの就農を予定している。「帰農塾では農業の基礎を専門の講師からしっかりと学べ、農業を始める人にぴったり。基礎をしっかりと身に付け、農業を始めていきたい」と話した。
同塾は2007年から取り組みが始まり今年で19年目。これまで累計で約900人が受講し、帰農塾をきっかけに直売所への出荷や農業経営を始めた人もいる。全員が受講できる基礎講座と、6つの専門講座「ぶどう」「柿」「なし」「きゅうり」「アスパラガス」「ピーマン」コースから選択して受講する。
同JA営農部の関口広登部長は「専門の講師から農業の基礎を学んでいただき、地域農業の担い手として活躍いただけたらうれしい。皆さんの意欲に応えられるようJAもしっかりと応援していきます」と激励した。
さっそくこの日から第1回基礎講座「農薬の適正使用」を行い、今シーズンの講座が始まった。