女性農家を中心に構成される伊那華のみそ娘加工組合がつくる、JA上伊那のプライベートブランド「伊那華のみそ娘」の今季の仕込み作業が本格化している。
原料には地元産の大豆と米を100%使い、昔ながらの製法で添加物を一切使わず、手作業で仕込む。雑菌の繁殖を防ぎ、ゆっくりと熟成させて味に深みを出すため、毎年この時期に寒仕込みで行っている。今季は3月10日頃までに6トンを仕込む予定。
作業が本格化した2月20日、組合員6人が伊那市にある同組合の加工施設で作業し、約350キロを仕込んだ。蒸してすりつぶした大豆と粗塩、自家製の米こうじ、塩水を混ぜ合わせ、たるにたたきつけて空気を抜きながら詰め込んだ。また、蒸した米にこうじ菌をまぶして、翌日使う米こうじを作る作業も行った。みそは7月まで貯蔵庫で熟成させてから天地返しを行い、再び貯蔵庫で寝かせて、来年2月ごろ完成する。
小林都志子組合長は「人と人のつながりで、みそ造りに参加してくれる若い人も増えている。発酵食品が注目されている中、みそ造りや購入して食べてもらうことで、みそや日本食の良さを発信し、伝統をつなげていきたい」と話した。
「伊那華のみそ娘」は、地産地消として管内の保育園や小中学校の給食に使われている。また、JA農産物直売所やファミリーマートJA店、A・コープ店などでも販売している。