宮田村大豆生産振興検討会 一丸となってより良い大豆生産を

JA上伊那
24年度の作況を確認する生産者ら
24年度の作況を確認する生産者ら

宮田村農業農村支援センターは2月17日、宮田村大豆生産振興検討会を同村役場で開いた。栽培に関する技術を共有し、村産大豆の生産拡大や品質向上を図ることが目的。2024年度の作況を確認し、試験栽培の結果を共有した。
同支援センターは、宮田村と上伊那農業農村支援センター、JA上伊那、生産者で構成。農業振興に携わる機関や生産者らが一体となって農村の活性化に取り組み、大豆や水稲栽培など、毎年さまざまな実演会や検討会を開いている。今回は、関係者ら27人が出席した。
同村では大豆「ナカセンナリ」を栽培し、JAを通して全量を村内にある株式会社マスダの食品部「宮田とうふ工房」に出荷。豆腐や豆腐ドーナツなどに加工し、地産地消に取り組むほか、特産品としてふるさと納税の返礼品としても使用している。
24年度の大豆栽培は、夏場の高温により虫害の増加や生育不良、実割れなどの品質低下が目立った。今後、モデル圃場を設置し新たな栽培方法や、より効果的な除草体系などの試験に取り組む。
検討会では、村内2圃場で検証した除草剤3剤による雑草処理や散布適期の試験結果を上伊那農業農村支援センターが説明。標準播種と晩播で検証し、どちらの圃場とも2剤目を散布してから2週間後に3剤目を散布した試験区が除草剤の効果が高かった。また、晩播の時期は気温が高いことで雑草の成長も早く、除草剤がかかっても根まで枯れにくいため、圃場の状況を確認しながら、雑草の発生初期に散布するよう呼びかけた。
同村支援センターの事務局は「大豆の生産は村にとっても大事なもの。気象変動などで厳しい栽培環境だが、関係機関や生産者が一丸となって、より良い大豆生産を目指していこう」と呼びかけた。

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