JA上伊那果樹部会ぶどう専門部は2月12日、伊那市のJA上伊那本所でぶどう栽培推進大会を開いた。今年度の栽培を振り返ることで課題を整理し、今後の生産拡大や品質、生産意欲向上につなげることが目的。この日は生産者27人が出席し、JA担当指導員が2024年度の栽培課題や次年度に向けた対策を説明したほか、生産者やJA職員らでグループワークを行い情報共有した。
24年度は前年より12戸多い128戸が約26ヘクタールでぶどうを栽培。ナガノパープルは着色が安定しているため市場からの評価が高く、シャインマスカットについても、指定の顧客がつくなど品質評価が高まっている。しかしながら、6月下旬から8月下旬にかけて前年度と比べて降水量が多く、特に夜間の降雨が多かったため、黒とう病やべと病が増加した。販売金額は約3600万円で前年対比133%となった。
大会では栽培課題について、24年度に発生した病害虫や生育障害の発生要因や対策などについて説明。続けて行われたグループワークでは5つの班に分かれて、病害虫や生育障害の原因や対策を中心に話し合った。生産者は独自で取り組み、効果があった対策などを伝え合うなど有意義な情報共有の場となった。
同専門部の髙田知行専門部長は「これからぶどうを推進していくには安定した栽培環境や技術の確立が重要。安定栽培に向けて互いに知恵を出し合い、それぞれの栽培がより良くなるよう共有を図ってほしい」とあいさつした。