グリーン長野主力果実「ブドウ」が2024年度、前年対比112.4%の13億円を達成した。過去10年度で最高額。消費者ニーズの高い「種無し・皮ごと食べられる」品種の出荷量増加が成果につながっている。
ブドウ出荷に取り組む「ぶどう部会」では1月下旬(1月17日)に生産販売推進大会を行い、生産者をはじめJA役職員が出席。来賓にJA全農長野や市場関係者も招き、目標達成を喜び、今後のさらなる飛躍に向けた方針を共有した。
同JAのブドウの生産状況は、「種あり巨峰」から「種無し品種」への更新がすすみ、ブドウ品種のうち、冷蔵販売を含む「シャインマスカット」の割合が24年度に7割まで上昇。加えてナガノパープル、巨峰、クイーンルージュ™と需要が高い品種の生産拡大が販売高を押し上げた。また、生産者の栽培意欲も高く、ブドウの新規栽培者向け講座「グリーンセミナー」では、毎年定員を超える受講生を迎え、生産への新規参入も多い。加えて、専用冷蔵庫を活用し、中長期に販売できることも強みになっている。一方で、全国的にシャインマスカットの生産量が増え、産地間競争も高くなっていることから、JAでは、生産者の技術向上と、これによる「品質」を最重要視した生産・販売による産地の維持・拡大に注力する。
大会の中では、市場関係者から食味や見た目など品質にこだわった出荷が求められていることをJA営農販売部販売課担当が改めて説明。また、ナガノパープルなど「黒系」の品種について市場からの需要が高く、黒系を増やすことが産地の優位性につながるものとして、黒系品種の生産拡大とシャインマスカットの品質向上を改めて要請。これらの状況も踏まえ、研修では営農技術員が「今後のぶどう経営及び生産と諸管理作業の意味合いについて」と題し、課題となった事象への対策も踏まえて、品質向上への栽培管理などを説明した。
大会の冒頭、岡部可孝ぶどう部会長は「これからも生産を増やしていけるようにしていこう」と改めて仲間に呼びかけ、安藤猛常務は、生産者の生産・販売への感謝と、今後ますますのブドウ栽培の発展に向けた協力を呼び掛けた。