JA上伊那と生活クラブ長野単協消費委員会は1月25日、こんにゃくづくり交流会を伊那市の生活クラブ伊那センターで開いた。4年ぶりとなる同交流会には、県内各地の生活クラブ組合員20人が参加し、こんにゃく作りを体験。JAこんにゃく部会の部会員5人からこんにゃく芋の栽培や加工方法などを学びながら、交流を深めた。
交流会は、同クラブの組合員が産地を訪れ、作業を体験することで「安全で安心な農産物」を実感してもらうことや、食材への関心を高めることが目的。リンゴの摘果や稲刈りなど、年4回開いている。生産者と消費者のお互いの顔が見えると好評だ。
管内では駒ケ根市を中心に、同部会員21人が約6ヘクタールでこんにゃく芋を栽培している。そのうち8割ほどを同クラブに出荷していることから、同交流会が始まった。これまでは同クラブの組合員が生産者を手伝う「援農」として収穫作業で生産者と消費者が交流。また、毎年11月にはこんにゃく芋と凝固剤などが入った「家庭でこんにゃく作りを楽しもうセット」を同クラブへ出荷し、好評を受けている。
この日、参加した組合員は2つの班に分かれ、部会員に作り方や注意点を教わりながら、各1キロのこんにゃく芋を使ってこんにゃく作りに挑戦した。ミキサーにかけた芋を焦げないように混ぜながら煮たり、凝固剤を入れた後は手早く練り上げたりしながら、同じ班の組合員と協力して作業した。
また、部会員がこんにゃく芋の栽培について説明。植えた芋を掘り起こして貯蔵するという過程を繰り返し、3年かけて出荷できる大きさにしていることや、安心して食べてもらえるように低農薬で栽培していることなどを伝えた。
昼食には、作ったこんにゃくを醤油やみそだれで味わう刺身こんにゃくや、上伊那産こんにゃくが入った豚汁などが振舞われた。参加者は、手作りこんにゃくなどを味わいながら、交流を深めた。
初めてこんにゃく作りをしたという組合員は「こんにゃくが大好きで家に常備しているが、手作りこんにゃくは柔らかく、とてもおいしかった。作るためには多くの工程があって、作ってくれている人に感謝したい」と笑顔を見せた。
下平和人部会長は「久しぶりに交流会ができてうれしく思う。これからも安全安心のこんにゃくを皆さんに届けたい」と話した。