共同剪定で管理しやすい果樹園に 剪定技術を継承

JA上伊那
残す枝の見極め方を教えながら作業する会員ら
残す枝の見極め方を教えながら作業する会員ら

JA上伊那果樹部会北部支会果樹研究会は1月15日から20日のうち4日間、リンゴとナシの共同剪定を行った。研究会の会員や園主の剪定技術向上を目的に、毎年取り組んでいる。農地の維持や生産者同士の交流を深める場にもつながっている。
共同剪定はケガや病気、高齢化など1人で作業するのが難しくなった生産者から依頼を受ける。20年以上続く取り組みで、管理しやすい理想の果樹園をつくるため、園主も一緒に作業している。また、ベテラン生産者が剪定技術を学びたい生産者に、残す枝の見極め方などを教えながら作業することで、果樹生産の中でも重要な剪定作業の知識や技術を磨く。今年度は箕輪町と伊那市のリンゴ100アール、梨91アールを請け負った。
初日の15日には、会員とJA担当職員約20人が、同町のリンゴと梨の果樹園に分かれて作業。木全体を見渡しながら、日当たり具合や農薬散布のしやすさなどを考え、剪定ばさみやノコギリを使って丁寧に作業を進めた。
同研究会の池上厚史会長(51)は「自分も共同剪定で先輩方に教わり技術を身に着けてきた。今度は新しい生産者に、その技術を伝えていきたい」と話した。

MENU