JA上伊那生活部会員がつくる伊南地区助け合いの会は1月9日、小正月の伝統行事である繭玉を作ってJA中川支所(中川村)に飾った。繭玉飾りは14日まで展示され、来所者を楽しませた。
同会の繭玉作りは、地域の養蚕の歴史と伝統文化を継承しながら、仲間同士の交流を深めることを目的に15年以上続く。同支所に展示するほかにも、地域とのつながりを深めるため飯島町にあるデイサービスなごみの家へ、メンバーが作った繭玉の生地などの材料を毎年届けている。
繭玉飾りは養蚕が盛んだった上伊那地域で、蚕の成長や農産物の豊作を願って行われてきた小正月の伝統行事の一つ。練った米粉で繭の形を作り、ソヨゴなどの枝に挿して枝を垂らすことで実りを表現している。
この日は、中川支所の助け合いのメンバー3人と支所職員が参加。白や赤、緑の生地を丁寧に丸めて形を作り、支所入口に用意したソヨゴへバランスを見ながら飾り付けた。
今年、初めて参加した同会のメンバーは「地域の仲間に誘われて入会した。初めての繭玉作りは作業の流れが分からずに大変なところもあったが、みんなで楽しく上手に作れた」と笑顔を見せた。