JA上伊那の主力品目の一つ、トルコギキョウの播種と育苗作業が1月8日に始まった。伊那市の農事組合法人いなアグリバレーは管内の全量を担い、他産地への供給分も合わせた約370万本を作業する予定。長期安定出荷に向け、5月上旬までに10回に分けて播種する。
JAでは2023年度に続き2年連続で、トルコギキョウの出荷本数が日本一となった。管内のトルコギキョウは、上伊那地域で育種したオリジナル品種が特徴。現在品種は50を超え、出荷量全体の85%以上を占めている。25年度は、昨年を上回る310万本の苗の供給を目指す。
トルコギキョウの苗は「自分たちの苗は自分たちで作ろう」と管内生産者が同法人の組合員となって全量を共同育苗する。品質の良い苗を安価に用意できるほか、生産者同士の情報交換や交流を深める場となっている。作業は、若手生産者を中心に行い、25度に管理しているハウスで約2カ月間かけて育苗。3月中旬以降、約90戸に供給する。
初日のこの日は、約20人が手順を確認しながら作業。専用の播種機を使ってセルトレー150枚に種をまき、育苗ハウスに並べた。
同法人の吉澤昭夫組合長は「2024年度も上伊那が出荷本数日本一となることができた。組合員の生産が向上するよう良い苗をつくり、日本一を守っていこう」と呼びかけた。