グリーン長野は2024年度、販売農家の確保・育成に向け、営農相談窓口「グリーン営農相談センター」の運営を始めた。センターは、特定の施設を持たず、JAのよりそい店・支所などを会場に個別相談会を開催。販売農家をめざす組合員や新規就農者、現在農業を営み規模拡大をはかる生産者、農家の子弟などの相談を受け、スムーズな就農や農業課題の解決を支援するものだ。
個別具体的な営農相談に応じるべく、相談希望者には事前に調査書類への記入を求める。書類をもとに、JA営農販売部をはじめ、生産資材や農機、金融、共済の担当者、また、JA内部に限らず、長野県(長野農業農村支援センター等)や長野市などの行政、(一社)長野市農業公社など、行政や関連機関の担当者が相談に応じることで、相談事項の解決や今後の手続き等について、道を開く。また、継続的な相談や支援が必要な場合には、それぞれの担当者の顔つなぎの場としても機能する。
本格稼働の先駆けに、同センターは11月29日、長野市篠ノ井のJA塩崎店で初の個別相談会を開催。事前申込みのあった6組の相談に応じた。この日は、「どのような果樹品目がオススメか」という定年帰農の男性や、「親から子への果樹栽培の継承にあたり、どんな品目構成にしていくか」という親子、また、「いずれ販売農家をめざしたい」という女性などが相談に訪れ、JA営農技術員などが現状の品目構成などを聞き取り、推奨品目や構成、栽培技術などをアドバイスした。親から引き継ぎ本格就農するという女性は、「個別にじっくり相談することができ、とても役に立った。これから頑張っていきたい」と目を輝かせていた。
今後、12月は多くの生産者・組合員などが参加する「営農懇談会」などで、センターの紹介や活用推進を行うとともに、2025年1月より相談会を月1~2回開催するなど本格稼働させる予定だ。