コメ作り学習会 斑点米カメムシ防除対策や「リゾケア®XL」試験結果報告

JA信州諏訪
斑点米カメムシの防除対策などを報告したコメづくり学習会
斑点米カメムシの防除対策などを報告したコメづくり学習会

JA信州諏訪営農部は11月14日と11月19日、管内のJA施設でコメづくり学習会を開いた。3回開き、組合員計34人が出席し、2024年度の情勢や生育経過を振り返り、管内全域で発生した「斑点米カメムシ」の防除対策を共有し、次年度除草剤で新しい剤型を導入するために除草剤についても学び、2025年産米の1等米比率向上に繋げていく。また、同部で今年度初めて行った水稲直播種子「リゾケアXL®」の試験結果を報告した。
24年度の水稲生産は、JAでの集荷数量が7,365トン(昨年対比90.7%)。1等米比率は8割ほどになる見込みだ。記録的な猛暑で生育が進み、昨年より2日早い10月20日で荷受けを終了。斑点米カメムシによる着色粒が例年より多く発生し、一部等級落ちが見られた。
諏訪農業農村支援センターの担当者が、斑点米カメムシ類の防除対策を説明。畦畔雑草、本田内雑草の管理と薬剤防除を適期に行うことを確認した。
また、同部職員が水稲直播種子「リゾケア®XL」の試験結果を報告。管内ではこれまで、直播栽培にはカルパーコーティング種子を使っていた。水管理の難しさや苗立ちなどの課題を受け、「リゾケア®XL」の試験を実施した。管内5ほ場で「リゾケア®XL」をコーティングした「あきたこまち」を播種し、生育状況を見守った。全ほ場、発芽は良かったもののカモによる食害が見られ、苗を移植したほ場もあった。収量はばらつきがあるが、カルパーコーティング種子のほ場よりも多かったという。この結果から、来年度はカルパーコーティング種子のほ場では「リゾケア®XL」で栽培を行い、今後の普及については鳥害対策と向き合いながら引き続き検討していくとした。
14日、玉川研修センターでの学習会に参加した富士見町の男性(68)は「昨年よりも良いコメ作りができたと感じている。斑点米カメムシ問題についても分かったので、来年度はしっかり防除していきたい」と話した。

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