花プロ授業with上農 上伊那農業高校生が生産者の技術を学ぶ

JA上伊那
アルストロメリアの栽培の特徴を説明する中原さん
アルストロメリアの栽培の特徴を説明する中原さん

JA上伊那は11月12日、南箕輪村の長野県上伊那農業高校植物コースの見学を受け入れた。当日は、同コースの2年生19人が、伊那市の花き農家でJA上伊那花き部会副部会長の中原睦男さん(53)の栽培ハウスや、同市のJA上伊那美篶花卉選花場を視察。花の栽培技術や出荷までの流れ、花きを担当するJA職員の仕事などを学んだ。
授業は、上伊那地域振興局が花で上伊那地域を盛り上げようと行う、認知度向上プロジェクト「はな(花)高々い~な(伊那)」の一環。JAは、農業高校の生徒に栽培技術の基本や花に関する職業を学んでもらうことを目的とする「花プロ」授業に協賛し、見学を受け入れた。
上伊那は、切り花の生産量日本一を誇るアルストロメリアや、上伊那地域で育種したオリジナル品種が特徴のトルコギキョウをはじめ、さまざまな品目を栽培している。
この日は、76アールでアルストロメリアを栽培している中原さんが、ハウス栽培の利点や欠点、栽培の特徴などを説明。「冬場の暖房など施設費がかかるが、天候の影響が少なく周年栽培ができる」「1株から何本も収穫できるため、生産量を増やすのに適している」と話し、実際に栽培している花を見せながら栽培管理や出荷作業で心がけていることなどを伝えた。
その後、同選花場で生産者から持ち込まれた花が出荷されるまでの流れや、JA職員の仕事内容を説明。JA上伊那営農経済部園芸課の五味雅巳花き係長は「生産者以外にも、花屋の店員や購入した花を家に飾るなど、花との関わり方はさまざまある。自分に合った関わり方で上伊那の花を応援してほしい」「今、生産現場では高温対策が問題となっているので、ぜひ皆さんも意見を出したり、協力したりして考えてほしい」と呼びかけた。
生徒は「中原さんのハウスは、自分たちが花を育てているハウスとは違っていて驚いた。実際の農家の苦労や考えていることを知ることができた。その課題解決に向けて、自分たちには何ができるのかを話し合うなど、これからの活動に生かしていきたい」と話した。

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