JA信州諏訪営農部営農企画課は11月6日、原村地域農業研修センターで「春作型品目提案及び作付け講習会」を開いた。生産者・JA職員51人が出席。JA営農指導員が春作型品目の栽培管理のポイントや経済性・必要資材などを説明した。管内の農産物本格出荷シーズンは、野菜は6月中旬から10月末まで、花きは7月から10月末と短いのが現状。特に春先に出荷できる品目の作付けを推奨し、生産者一人ひとりの出荷シーズンの伸長、早期の収入確保に繋げたい考えだ。
講習会は4年ぶり2回目の開催。1回目では花き生産者を対象に野菜品目のみの提案だったが、今回は初めて野菜・花きの両生産者を対象に野菜「ブロッコリー」「スナップエンドウ」・花き「ラークスパー」「サマーチェリー」を紹介した。
品目ごと担当の営農指導員が説明。ブロッコリーの春作型はハウス作型で5月中旬から、露地作型では6月上旬から出荷ができ、単価が安定している。育苗が冬期の難しい時期なので、苗はJAへの注文を推奨するとした。スナップエンドウは県内では5月下旬から7月中旬の出荷が多い。小さい面積でも栽培できる。ラークスパーは定植から出荷までの期間が短く、1株から4~5本を収穫できるため、まとまった出荷ができる。サマーチェリーは一般的には「チェリーブロッサム」と呼ばれるが、JA管内では古くから「サマーチェリー」の名称で出荷。前年9月頃にハウス内に定植する必要があるが、3月下旬頃から出荷でき、作業面で手がかかりにくく女性や高齢者にも取組みやすい。
富士見町の五味三紀子さん(50)は「サマーチェリーの出荷を考えているので参考になった。生産者のほ場を見学して前向きに検討していきたい」と話した。
同センターの森山直光所長代理は「管内は出荷シーズンが短いが、春作型品目が出荷できれば早期の収入確保に繋がる。職員は今日の講習だけでなく出荷に至るまでサポートするので、お気軽にご相談ください」と呼びかけた。