長野県更級農業高校2年果樹科学コースの生徒21人は11月8日、長野市篠ノ井のほ場で「農業用ドローン」の操作を体験した。農業機械の授業の一環。高校教諭が「スマート農業機械」の実演について、地元のJAであるグリーン長野に相談。JAを通じ、ドローンを所有するJA全農長野と、メーカーが授業に協力。また、JAでは、同JA青壮年部員にも機械の性能等を紹介する目的で参加を呼びかけ、部員6人が参加するなか、ドローンの操作体験を含む授業を初開催した。
授業ではJA全農長野所有の「クボタ 農業用ドローンT25K」を見本に、機械の特徴や作業時間、操作性などをJA全農長野職員が説明した。その後、認定証不要で飛行が可能であるVFR株式会社所有のマゼックス社製農業用ドローン「飛助」2台の飛行・操作に生徒が挑戦。生徒は操作方法を聞き、実際に前後左右に機械を飛ばした。生徒の一人は「意外と直感で操作ができた」と喜びつつ、「果樹の消毒にかける時間が長いのでドローンで出来れば効率的だと思ったが、樹の下や枝が混んでいて間隔が細いところでは難しいのかなと感じた」と体感していた。また、農業用ドローンの活用として「上から樹全体を見て病気の発見だったり、果実の色を見たりするのに良さそう」とさっそく構想を持っていた。
同校教諭によると、スマート農業の実演は初。まずは見て・触ってみることで、今後果樹栽培に活用できるかなどを考えるなど、探求につなげていくという。農業用ドローン飛行に加え、生徒の授業の様子も見学したJA青壮年部員は、「機械に触れてより農業に興味を持ってもらい、いずれ農業に携わってもらえれば嬉しい」と話した。