JA信州諏訪組合員の宮下武雄さん(75)は10月、自身が管理する諏訪市の山でマツタケを収穫した。3年ぶりの本格的な収穫となり、最長で25センチほどのものもあったという。香り高い採れたての〝秋の味覚〟を手に笑顔を浮かべている。
宮下さんは結婚した40年ほど前、義父に連れられてマツタケ刈りをしたことを思い出し、6年前から再び地元の有賀林野株式会社の山管理を始めた。この時期はマツタケを探し求めるのが恒例となっていたが、近年は不作が続いていた。
2024年は例年より半月ほど遅れて、雨が降り、気温が下がり始めた10月初旬から徐々に採れ始めた。妻と2人で3回山に入って収穫。家族で味わったほか、お世話になっている知人に贈ったという。
山管理の契約期間は残り1年。妻は「山はクマが出たり、急坂があったりで危険があり心配――。マツタケは出ても出なくても男のロマンだそう」と宮下さんに心を寄せる。
宮下さんは「マツタケ刈りには夢が詰まっている。収穫できた時に皆で味わって、喜んでもらえることがうれしい。来年も楽しみにしたい」と語る。