JA上伊那立毛品評会運営委員会は10月15日、第36回立毛品評会の審査会を開いた。JAや上伊那農業農村支援センター、JA全農長野の職員ら13人が出席。出品されたユーカリの圃場6カ所を審査した。
立毛品評会は、栽培技術の平準化や品質の向上などを目的に毎年開く。ユーカリの他に、主力品目のアルストロメリアやトルコギキョウなど6品目を審査し、来年3月のJA花き部会定期総会で表彰する。
ユーカリは同JAの振興品目のひとつ。管内では鳥獣害対策として栽培を始め、市場からの需要の高まりとともに作付面積を拡大している。出荷は10月から12月下旬まで続き、ブライダルや小売店販売など多様な用途で使用される。
今年は夏場の降雨や高温により9月に病害が広がりやすい気象条件になったことで、例年に比べて品質低下や出荷量の減少が懸念される。JAでは、近年の気象変動に適応する品種選定や栽培技術の検討を続けていく。
ユーカリの審査会は出荷が本格化するこの時期に毎年開く。審査員は基準圃場と見比べて、草姿や圃場、病害虫の状況を確認し審査した。
JA営農経済部園芸課の五味雅巳花き係長は「病害の発生が心配される中、対策が徹底されている圃場もあった。JAとしても病害虫対策を検討し呼びかけながら、より良いユーカリの生産につなげたい」と話した。