JAあづみは6日、安曇野市三郷小倉のリンゴ農家、帯刀洋亮さんの圃場で「あぐりキッズスクール(果樹コース)」の最終講座を開いた。管内の小学3年生~6年生やその家族、JA職員ら約60名が参加。5月から丹精込めて育てたリンゴの「シナノスイート」をもぎ取り、家族で喜びを分かち合った。
同スクールは、次世代を担う子どもたちに、農作業体験を通じて「食」と「農」の大切さを伝えるとともにJA事業への理解促進を図るため、創立50周年記念事業として開講し、2024年で9年目を迎えた。
22年に新設した同コースは、自身がデザインしたシールを果皮に貼り模様を付ける事で世界に1つだけの「オリジナルリンゴ」が作れると人気を集め、今年で3年目を迎えた。果樹コースのほかに、水稲コースと野菜コースがある。
この日は、帯刀さんに収穫のポイントを教えてもらいながら、背の高いところは一生懸命背伸びするなど家族で協力しながら、たわわに実ったリンゴを収穫した。
前回講座では、リンゴの表面にキャラクターや似顔絵などを描いたシールを貼っていた。9月の平均気温が平年よりも高かったことから、着色が若干遅れたものの参加者は収穫したリンゴのシールを丁寧に剥がすと模様や文字が浮かび上がり、「すごい!」「ちゃんと写ってる」などとお互いに見せ合い、喜びを噛み締めた。
参加した児童の両親は、「いつもは食べるだけだったけれど、このコースを通して初めて摘果や葉摘みを体験できた。とてもいい経験になった。小さかったりんごが大きくなっていて感動した」と話し、児童は、「うまくできているか心配だったが、シールを剥がしてみて、絵がうまく写っていてうれしかった」と笑顔で話した。
営農経済事業部農業企画課の原一道主任は「実際の生産現場を肌で感じてもらい農家の大変さを感じ、家族の皆で地元の物を食べて応援したいと思っていただければ」と話した。