次世代リーダー育成へ

JAみなみ信州
有機農業を行う圃場を視察する塾生ら
有機農業を行う圃場を視察する塾生ら

JAみなみ信州は6日、組合員を対象に次世代リーダーの育成に向けたJA組合員大学「みなみ未来塾」(塾長:JA長野開発機構 小松泰信研究所長)の第4回講座を開き、受講生16人が参加した。「JAみなみ信州施設探訪」と題し、6次産業化や地産地消の理解を深めることを目的に、高森町の同JA「市田柿工房」のほか、松川町が行う有機食材を学校給食に提供する取り組みや、高森町の農家が経営する飲食店と民泊施設を視察した。
市田柿工房では同工房所長の営農部販売課の中塚裕二主任が工房の設立経過や概要などを説明。その後場内を案内し、市田柿の製造工程や各施設の説明を質疑応答を交えながら行った。
松川町農村観光交流センター「みらい」では、同町産業観光課の宮島公香農業振興係長から遊休農地を活用した有機栽培を推進する「松川町ゆうき給食とどけ隊」の取り組みの事例報告の説明を受け、同隊員の案内で有機農業を行う圃場を見学した。
視察の最後に同塾生で市田柿などを栽培する手塚勇さんが高森町で経営する飲食店「肉そばこまつ家」と「民宿のらりくらり」を視察し、6次産業化を実践する生の声を聞いた。
参加した塾生の福田博之さん(47)は「普段見る機会がない施設や現場を視察でき、自分や地域の農業に生かせるヒントを多く得られた」と話し、「市田柿工房は作業工程に多くの手間がかかっていることを知った。伝統的な製法を大切にしながらも増産や品質向上のための新たなシステムの開発や導入に期待したい」と望んだ。
「みなみ未来塾」は組合員が主役である協同組合のあるべき姿を組合員とJAで共有し、将来にわたり地域を牽引するリーダの育成を目的に開講。これまでの講座で地域や同JAの抱える現状や課題をみてきた受講生は、今後それぞれが関心を持った課題に対する解決策の提案に取り組む。

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