JAあづみ管内でリンゴの出荷が本格化している。同JAは18日、松本市梓川の南部果実選果所でリンゴの中生種「シナノドルチェ」を1400ケース(1ケース=10キロ)選果し、関東や中京、関西、県内、九州方面の市場に出荷した。
営農経済事業部果実課によると2024年産は、春先の凍霜害や台風など目立った気象災害も無く順調な生育で、豊作傾向。高温により色づきが多少遅れているものの、酸味と甘味のバランスが良好で高品質な仕上がりだという。
選果所では、選果スタッフ18人が手作業で1個ずつ傷の有無や表面のサビ、凹みなどを確認した後、選果機のセンサーで色、熟度や大きさを判定。「特秀」、「秀」、「優」の3等級に分けて箱詰めした。
24年産の出荷数量は7487ケース(同)、リンゴ中生種全体では前年対比約7万ケース増の21万1017ケース(同)を計画している。
出荷作業は9月下旬をピークに10月初旬頃まで続く。10月上旬には中生種の主力「シナノスイート」の出荷を皮切りに、「秋映」や、「シナノゴールド」「名月」など8品種を10月下旬まで途切れなくリレー販売する。10月末からは、晩生種の「サンふじ」の出荷が始まる。
「シナノドルチェ」は、果形が縦長で大きく、鮮紅色、糖度と酸味のバランスが取れていて、食味がよいのが特徴。早生種の「サンつがる」よりも出回りが遅く、中生種の主力「シナノスイート」の出荷が始まる10月上旬頃までの間、安曇野産リンゴの売り場を確保する重要な品種として位置付けている。
営農経済事業部果実課中村洋一課長は「シナノスイ-トが市場に出荷される前に売り場を確保する重要な品種。豊作に加え、高品質に仕上がっているためしっかりと販売していきたい」と意気込んだ。