JA上伊那や上伊那農業農村支援センター、JA全農長野、農業共済組合上伊那支所などでつくる伊那米総合試験地運営委員会は9月11日、伊那市の伊那米総合試験地で基準品種となる「コシヒカリ」などの稲刈りを行った。
今年、試験地ではコシヒカリをはじめ、もち米や酒米、品種登録前の米を含む12品種を栽培。毎年5月15日に田植えを行い、収穫まで10日ごとに草丈や茎数などの生育調査を行うことで、同じ条件下での各品種の生育状況を調べ、上伊那地域に適した推奨品種を選定している。
この日は、関係職員7人が「コシヒカリ」を含む中生種3品種を手作業で刈り取り、10株ずつ束ねた。今年は高温の影響で出穂と収穫ともに早まっていて、平年よりも1週間ほど早い刈り取りとなった。カメムシによる被害や出穂後の高温による同割粒、白未熟粒の発生も懸念されている。刈り取った稲は乾燥させ、10月上旬ごろに品質調査や収量調査を行う予定だ。
稲刈りした関係職員は「近年の高温の影響を受け、生育がだんだんと早くなっている。計画的な作業で刈り遅れのないよう、品質の良い状態の米を出荷してほしい」と話した。