JA佐久浅間が2021年9月に設けた14のプロジェクトの一つ「ブドウ栽培振興プロジェクト」で試験栽培しているブドウを初出荷した。
プロジェクトでは、新規栽培者支援として長年ブドウを指導してきた他JAのOBを招き、栽培技術の総合的な監修と技術員の育成、指導を行い、JA内の指導体制を強化。技術を伝える場を作るために佐久市と小諸市に計25アールのモデル圃を設置した。モデル圃では「クイーンルージュ」(品種名=長果G11)や「ナガノパープル」「シャインマスカット」を試験栽培し普及拡大している。佐久市の15アールのモデル圃では8月に「ナガノパープル」を出荷し、9月中旬から「クイーンルージュ」と「シャインマスカット」を出荷する予定だ。
9月10日、佐久市のモデル圃を高栁利道組合長と栁澤正専務が視察しブドウの出来栄えを確認。高栁組合長は「モデル圃のブドウは素晴らしい出来栄え。佐久地域のブドウは高品質だと言われるように、しっかりと産地づくりを進めたい」と話した。栽培を指導するJA花卉果樹振興センターの森田信一郎審議役は「モデル圃では高品質なブドウが栽培できている。モデル圃を拠点にして、しっかりと生産者に高品質なブドウ栽培の技術を指導したい」と話している。
11日には、佐久市の栁田清二市長がモデル圃を訪れ、ブドウの出来栄えを確認するとともに、佐久市の補助金を活用し栽培を始めた生産者に「栽培の大変なところは」「今後の展望は」などと質問した。
JAはモデル圃での実証を基に栽培農家の出荷実績を築き上げ、26年までに栽培農家を100戸まで増やすことを目標にしている。