JAながの管内の飯山市木島地区で、9月13日、42年前の洪水で犠牲になった牛の冥福を祈る畜魂祭が開かれた。地域住民や同JAの職員らが集まって黙とうをささげ、当時を振り返った。近年、日本各地で大雨被害が発生していることから、防災への意識も新たにした。また、数年前より飯山市立木島小学校4年生が過去の歴史を勉強するため畜魂祭に参加している。
洪水があったのは、昭和57年9月13日、台風18号の影響で市内中心部を流れる千曲川の水かさが増し、支流である樽川へ逆流し堤防が決壊し濁流が同地区全域を襲った。当時、この地区は酪農が盛んで、牛を避難させる時間もなく、203頭の牛が命を落とした。同地区内では当時、酪農、肉牛農家あわせて26戸が畜産経営を営んでいたが、現在は酪農家1戸、みゆき地区管内では5戸となっている。