長野県園芸作物生産振興協議会の野菜生産振興部会は8月26日、アスパラガス生産量向上研修会を開いた。県内のJAや農業農村支援センター、全農長野など約50人が出席。南箕輪村の圃場を視察し、優良事例や栽培管理システムの活用について学習した。
県が策定した「第4期長野県食と農業農村振興計画」では、施設果菜類及びアスパラガスの反収向上を軸として、野菜全体の生産額の目標達成を図る方針をとっており、増収技術の普及や推進を達成指標に設定。今回はアスパラガスの生産力向上に向けた技術力の向上や最新の情報共有を図るため、野菜の普及指導にあたる担当者を対象に開いた。
視察は2023年度長野県野菜品質向上共進会で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した金井健二さんの圃場で行われた。金井さんはJA上伊那から出される栽培指針をいかに着実に実行するかをポイントとし、そのための機械導入による省力化を行ってきたと説明。また、管理では病害虫の発生を最小限に抑えるために、防除をはじめ摘芯や下枝処理、ハウス内の換気などで対策していると話した。
視察後は県内の同共進会受賞者の事例を確認。また、アスパラガスの単収向上に向けて活用できる圃場カルテシステムについて、概要や導入のメリットなどを説明した。
長野県農政部園芸畜産課の山倉洋一係長は「長野県のアスパラガス栽培は単収が課題。今日の研修会を各産地でも参考にしていただき、長野県一丸となって単収が向上するよう取り組んでいこう」とあいさつした。