JA上伊那生産者直売部会は8月21日、管内3会場で2024年野生きのこ出荷者講習会を開いた。全体で77人が出席。このうち、伊那市のJA本所で開いた講習会には33人が出席し、出荷に際しての注意点などを確認した。
同JAでは栽培技術の向上や施設・機械の高性能化、品種改良などにより、いつでも農産物が購入できる現代において、野生きのこは時期、数量、種類に毎年差があるものの、季節感を感じられる食文化の1つであり地産地消そのものであると位置付け、直売所等で販売している。一方で、1つ間違えれば大きな事故につながってしまうため、出荷届出書による出荷者の明確な管理、講習会への出席、出荷の際には出荷表の提出と店舗担当者の検品を義務付けている。
講習会では同JA営農経済部販売戦略課の木嵜章夫課長が説明。ショウゲンジのような地方によって別名があるきのこは正式名称で記載することや、傷・虫食いの可能性(ある)きのこに対する表記は消費者の目につく場所に貼ることなどを説明した。
木嵜課長は「出荷物には生産者の名前がラベルに表記され、消費者は名前を覚えている。大きな事故が起きないよう、『間違いない』という確信のあるきのこを出荷してほしい」と話した。
管内各地で採れた野生きのこはJA農産物直売所はもちろんのこと、管内A・コープ、ファミリーマートJA店の直売コーナーでも生産者が持ち込み販売される。