JAあづみは6日、安曇野市穂高のJA北部低温農業倉庫で2024年産「コシヒカリ」の初検査を行った。コシヒカリの検査は県下JAでトップ。
この日までに集荷した「コシヒカリ」336袋(1袋=30キロ)をJAの農産物検査員が品質を確認し、全量を最高位の一等米と判定した。
JA管内では1万2000トンの集荷を目指している。検査は10月上中旬頃まで続く。主力の「コシヒカリ」は9月中旬から収穫のピークを迎え、10月上旬頃まで続く。
JA営農経済事業部米穀課によると、6月中旬以降の高温の影響により例年よりも7日~10日ほど生育が前進。高温による胴割れ米などが心配されるものの、作柄は良好だという。
検査に先立ち宮澤清組合長は「県内有数の米どころ安曇野の産地を維持していくためにも良質米の安定生産を図っていく。検査を通じて生産者のみなさんに正確な情報を提供していただきたい」と激励した。
指導的検査員で堀金地域営農センターの手塚富康係長ら2人の検査員が、米袋から穀刺しで玄米を抜き出し、黒い皿の上で胴割れや乳白の有無、カメムシの斑点米がないかなどを目視で確認し、水分量も専門の検査器で計測した。米の形が整っているかを示す「整粒歩合」は平均78%と、1等米の基準である70%をクリアし、検査員は次々と米袋に「1等」を示す印を押していった。
手塚検査員は「胴割れ米や白未熟米などが心配されたものの全量が良質な新米だった。例年並みの量を収穫できると思うので、店頭に並ぶまで少し待っていて欲しい」と話した。
24年産米は県内市場を中心に全国各地へ出荷される。21日から3日間、同JA大型農産物直売所「安曇野スイス村ハイジの里」で新米まつりを開催し、いち早く販売する予定だ。