グリーン長野青壮年部果樹専門部は2024年度、ドライフルーツの商品化に乗り出した。専門部員の規格外品の果実の有効活用とグリーン長野ブランド果実の商品化による消費の拡大、これによる生産者手取りの向上をめざしたもの。同部での加工品製造は初めてだ。
企画は果樹専門部員の「青壮年部オリジナル商品を作りたい」との声をもとに、2023年度にJA営農販売部営業課と検討を開始。まず一部の同専門部員から原料となる果実を集め、営業課を通じて長野農村工業研究所と検討と試作を行い、加工業者に卸して製造。専門部員も試食し、「甘みや酸味など、果実の味を生かせている」として商品化を決定した。24年6月に商品が完成。まずは「アンズ」「モモ」を試験的に販売し始めるとともに、25年度の数量拡大に向けて、24年産果実を同部専門部員内の希望者から集めた。JAの設立30周年の年に販売開始することを縁に、JAを盛り上げようと商品パッケージにJA設立30周年のロゴシールを貼った。
7月末に行われた同部の出張対面販売で先行販売。試食した来場客は「（アンズもモモも）どちらもおいしい」と話し、早速買い求めていた。同専門部宮﨑淳一専門部長は、「青壮年部員にとっては、規格外品をオープン箱に詰めるよりも手間が省けるので良い」と生産者側のメリットを感じるとともに、「果実の旬は、生の果実をたくさん食べてもらい、果実のない時期には、このドライフルーツを食べて、長期間、グリーン長野の果実を楽しんでもらいたい」とアピールした。
店舗での発売は、設立30周年の「30」にかけて、8月30日昼過ぎに並べる考え。グリーン長野管内A・コープファーマーズ3店舗（篠ノ井・松代・南長野）の直売コーナーに並べる。アンズ(1袋＝50グラム)550円（税込）、モモ（1袋＝40グラム）500円（税込）で販売する。製造数はアンズ120袋、モモ300袋。同部の消費宣伝販売会などでも積極的に販売していくとともに、今後ドライフルーツ以外の加工品の商品化も検討していきたい考えだ。