弾男倶楽部で竹のランタンづくり 放置竹林問題考え、解消につながる方法学ぶ

JA信州諏訪
インパクトドライバーで竹に穴を開け、ランタンをつくる受講生(左)
インパクトドライバーで竹に穴を開け、ランタンをつくる受講生(左)

JA信州諏訪の男性組合員向け講座「弾男倶楽部」は8月27日、茅野市の玉川研修センターで初めての竹のランタンづくりを行った。講師の株式会社アトリエデフの社員が、放置竹林問題を身近に感じてもらい、竹を整備・有効活用していく方法のひとつとして紹介した。受講生、JA職員9人が参加。同市で伐採した竹を使った思い思いのランタンができあがった。
同社は工務店で、森林整備なども手掛けている。地域の放置竹林問題に向き合い、活動するなかで「竹を捨てているだけでは森林環境は良くならない」との思いで、竹を活用した土壌改良剤や猫砂として使用する「竹ペレット」などを製造・販売。『家の光』2024年7月号にも掲載された。またランタンのほか、箸やコップづくりなどを広め、“楽しく”問題解消につながる方法を伝えている。
この日は、同社環境事業部の植松和恵さんと小山菜緒さんが、日々の活動や放置竹林問題について説明した後、ランタンの作り方を指導した。
参加者はまず、竹をのこぎりで切り、磨いて形を整えた。その後、インパクトドライバーを使って好みのデザインで穴を開けた。デザインは花火や桜などの型紙に沿ってつくる人や、自身の名前の漢字一文字に挑戦する人などさまざまだった。約2時間で完成。ランタンにろうそくを入れて火を灯し、部屋を暗くして皆で鑑賞。互いに感想を言い合った。
富士見町の小林正敏さん(80)は「放置竹林はとても難しい問題。昨年、所有する竹林を伐採したが大変だったことを思い出す」と振り返る。また、「以前、竹のランタンを見たことがあったので、実際に自分で作れてよかった。家に帰ったら、玄関に飾って眺めたい」と話した。
植松さんは「竹の有効活用のほか、タケノコをおいしく食べることも放置竹林防止につながる。多くの人に知ってもらい、地域ぐるみで森を整備していければと思う」と話した。

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