露地ブドウ出荷開始、全国へ100万ケース見込む

JAながの
ナガノパープルの検品作業
ナガノパープルの検品作業

JAながのは8月25日、露地栽培のブドウの出荷を開始した。今年度の出荷量は、「ナガノパープル」「巨峰」「シャインマスカット」などブドウ全体で、前年と同水準の約100万ケース(1ケース5キロ換算)を見込んでいる。初日は、同須坂共選所に「巨峰」「ナガノパープル」が350ケース持ち込まれ、職員らが色や房形、糖度、大きさなどを確認しながら検品作業を進め、関東や中京、関西方面など全国へ向けて出荷した。今年の出荷開始時期は昨年より2日早い。9月初旬にかけて順次JA管内各地で出荷が始まる。
須高ぶどう部会の古川孝美部会長(56)は「梅雨明け後の夏の日差しを十分浴びて、粒も大きく、糖度も上がり仕上がりは上々。多くの方に味わってほしい」と話した。
「ナガノパープル」は近年、認知度が高まり、需要が拡大傾向にある。JAでは9月上旬の出荷最盛期から短期冷蔵し、平準出荷を行うことで市場や実需者からの評価が高まっている。9月上旬からは「シャインマスカット」「ピオーネ」「クイーンニーナ」などに加え、長野県産の新品種の「クイーンルージュ®」が出荷され、出荷は10月末まで続く。その後、「シャインマスカット」を中心とした冷蔵物を年明けまで長期間販売する。
JAの2023年度のブドウ販売額は過去最高の98億円に達した。大型JAのスケールメリットを生かした販売力と営農指導の強化、農家の生産技術向上による高品質栽培が成果をあげている。需要が高い香港や台湾への輸出にも積極的に取り組んでいる。同JA公式オンラインショップでの贈答用ブドウの取り扱いを始め、消費者の需要に応える。

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