JAあづみは18日、安曇野市三郷の小倉選果所で梨の早生種「幸水」を初出荷した。2024年産は春先の凍霜害の影響もなく豊作基調。玉伸びもよく食味良好。品質は上々の仕上がり。初日は、選果した222ケース(ケース=10キロ)を関東の生協に「とれたて便」として出荷した。「幸水」は8月29日頃まで出荷作業が続き、中生種の「豊水」は9月15日から出荷が始まる。
「とれたてシャキット便」は、同JAが2008年から関東の生協ユーコープ事業連合と取り組む鮮度が売りの企画だ。生産者が早朝から収穫した梨が翌日には関東の生協組合員に届くことから、大好評でリピーターが多い。「少しでも鮮度のよい状態で消費者へ届けたい」という思いから収穫時間や配達時間の短縮、最適な温度管理などを追い求めたことで、新鮮な梨が生協の組合員に届く仕組みになっている。価格も安定していて、高単価で販売できる利点があり、生産者の手取り確保に繋がっている。
現在、JAあづみ梨部会の14人が取り組み、24年度は「幸水」と「豊水」合わせて、例年並みの4000ケース(同)の出荷を計画している。JAの梨全体の出荷量の約3割を占める。
小林営農指導員は「高温などの異常気象が続き、栽培に苦慮しているが、生産者と協力し高品質な梨を届けたい」と意気込んだ。