選果見て基準“すり合わせ”

JAグリーン長野
手選格外品について生産者(中)に説明する職員
手選格外品について生産者(中)に説明する職員

JAグリーン長野東部青果物流通センター(長野市篠ノ井)は7月26日・8月2日・16日、「出荷判断研修会」を開催した。同センターに「モモ」を出荷する生産者を対象に開いたもの。生産者と選果場の選果基準の「すり合わせ」が目的だ。
開催は、昨年に続き2回目。生産者からの「選果機に乗せる前に果実の表面の傷みや熟度(過熟)から選果担当者が判断して選果レーンには載せない“手選格外”が多い」という多数の意見に対し、実際に現場や選果された果実を見てもらいながら、判断基準や理由等を知ってもらえるよう企画したもの。昨年度、研修会を初開催したことにより、生産者からの問い合わせも減少、基準のすり合わせにつながっているほか、効率的な業務運営につながるなど、手ごたえも得ている。
3日間で延べ27人が参加。8月16日には出荷最盛期を迎えた「川中島白桃」の選果レーンで、生産者2人に対し、「規格外」の判断基準や等階級の違いなどについて、外谷瑞希営農技術員と和田忠雄センター長が説明。規格外品とされた果実を示しながら、「柔らか過ぎて指の跡が残っている(過熟)」ものや、「講習会で示した基準よりも傷が多い」など理由を説明。出席者は「確かに」「選果人さんはよく気づいてくれている」と頷きながら、自分でも規格外品を手に取り、実際に熟度などを確かめていた。
その後、規格外の1階級上の「赤秀」の箱詰めの場所に移動し、仕分けされた果面の状態を確認。出席者の女性は、「昔は生産者も選果の応援に来ていたが、昔とは今とでは、機械や基準なども変わった。改めて選果作業を見て説明してもらえ、輝々(最上級)、赤秀、規格外の違いが改めてよく分かり、とても良い勉強になった。早速、収穫作業に生かしたい」と意気込んだ。
同センターでは、引き続き、もも生産者と意見交換や情報共有を行いながら、1個でも多く果実を選果機に乗せて市場流通につなげ、共選共販の拡大と生産者手取りの向上につなげていきたい考えだ。

MENU