JA信州諏訪の組合員、吉川田文さん(85)が育てる「古代ハス」が、8月5日頃から見頃を迎えている。水面から伸びる大きな葉の間から、白やピンクの大輪の花が顔をのぞかせる。休耕田を彩る花を見ようと、近隣住民をはじめ毎年多くの人が訪れている。
吉川さんは定年退職を迎えた25年ほど前、茅野市玉川地区の約20アールの水田に休耕田対策として「古代ハス」と呼ばれる「大賀ハス」の株を植えた。株は、富士見町の井戸尻考古館から毎年1~3株を5年間譲り受け、規模を少しずつ拡大してきた。現在は水田の8割まで広がっている。
吉川さんは「古代人のように、自然のままにハスを育てている。時代を超えて同じ花を見ていると思うと感慨深い。マナーを守って楽しんでほしい」と話した。
ハスは朝方に花を開かせて昼ごろにしぼむ。7月下旬から花を咲かせ、8月下旬頃まで楽しめるという。