JA信州諏訪は2024年度、全9支所で開く「上期支所運営委員会」で初めてグループディスカッションを取入れ、3カ年計画(2022年度~2024年度)の重点取組み項目に掲げる「支所を起点とした食農・花育活動や協同活動」に対する評価と意見を集めた。8月6日、諏訪市のJA本所で上期総合運営委員会を開いて集計結果をまとめて報告し、活動の充実化とPRにさらに力を入れていくことを確認。組合員の期待と信頼に応える事業運営を進めていく考えだ。
JAはこれまで、27支所・営業所で支所運営委員会を行ってきた。支所再編に伴い、今年度から9支所での開催に集約。1委員会あたりの出席委員数が3倍ほど増えた。これを受け「出席委員数が多くなっても、意見を出しやすいように」と、事務局の管理部企画管理課でグループディスカッションの試行を決めた。
上期支所運営委員会は6月18日~27日に開き、委員計153人が出席した。まず、個人で「支所を起点とした各種取組み評価シート」を記入後、5~10人ほどの班に分かれて、職員の進行で(1)稲作体験活動(2)フードドライブ(3)支所だより(4)地域貢献活動(5)花育活動について20~30分間意見交換した。
上期総合運営委員会には、委員23人とJA役職員12人が出席。グループディスカッションの結果として、支所を基点とした各種取組みの評価は「高評価」74%、「低評価」4%、「取組みを知らない」22%だったことを報告した。主な意見・感想には「稲作体験は子どもに農業体験の楽しみを知ってもらえるのでとても良い取組み。継続した方が良い」「支所だよりは支所地域の活動がよくわかって良い」「清掃活動ではその地域のようすがよくわかる。職員が参加するのは良いと思う」など、前向きな評価が多くあった。その一方で「フードドライブや学校に花を贈る取組みなど、知らない活動があった。もっとPRしてほしい」といった声が挙がるなど、活動のさらなる充実化やPR体制の強化が課題となった。
各支所運営委員長は「グループディスカッションは初めての試みだったが、JAへのいろいろな意見を知ることができて参考になった」「食農教育やJAの今後についても活発に意見があがった」などと振り返った。
同委員会ではその他、6月末までの事業実績や各支所の協同活動実践計画について協議した。
企画管理課の清水親課長は「グループディスカッションを取り入れたことで、これまでの支所運営委員会よりも多くの意見を集めることができ、効果を感じている。結果では、『取組みを知らなかった』という方が多かった。SNSでの発信や利用者専用ウェブサイト『組合員Myページ』の活用、農業祭等のイベントを通して、活動のPRを強化していく」と話した。