JA上伊那営農経済部は7月29日、飯島町のJA上伊那飯島園芸集荷場で極早生品種の夏あかりとシナノレッドの出荷規格査定会を開いた。出荷の早い南部地区を中心に生産者17人が出席。収穫出荷方法・出荷規格の確認や、持ち寄った果実の登熟調査を行いそれぞれが自分の園地の生育進度や収穫開始日を確かめた。
上伊那では全国的に出荷量が少なく貯蔵リンゴしか出回らない時期に、新鮮で品質の高いリンゴを出荷し有利販売につなげるため、8月上旬から出荷が始まる極早生品の生産を進めている。
今年は、梅雨明け後の高温による日焼け果や夜蛾による被害が心配されているものの、生育は順調。夏あかりは3月の低温による木の凍害で、収穫量が減少する見込み。出荷は平年より3~5日ほど早い、7月30日から始まり8月中旬まで続く。盆前に最盛期を迎える見込みだ。
査定会では、実物を見ながら着色や傷などの程度を確認。日焼け果の心配がある園地では着色を良くするための収穫前の葉摘み作業は必ずしも行わなくてもいいことや、夜蛾による吸害が確認された果実は加工用でも出荷できないことなどを説明した。
JA担当職員は「市場からも早い時期に出荷できる極早生品種の期待が高まっている。今年は高温で生育も進んでいるため、採り遅れのないよう作業し、有利販売につなげていこう」と呼びかけた。