JA信州諏訪営農部は7月31日、原村のJA小玉スイカ試験栽培ほ場で「小玉スイカ栽培講習会」を開いた。組合員・地域住民・JA職員ら20人が参加した。収穫前後の準備や出荷規格、箱詰め方法を確認。実際に小玉スイカを収穫し、糖度の測定も行った。今後、多くの人に市場出荷をめざしてもらいたい考えだ。
JAでは2021年度に小玉スイカ「ピノ・ガール」の試験栽培と市場出荷を始め、2022年度から希望者に栽培を提案している。
2024年度は、5人が市場出荷している。7月31日に初出荷。8月6日頃に最盛期を迎え、盆頃まで出荷を行う計画。営農部農業振興センターの仲井昇吾係長よると「皆栽培に慣れてきたようすで、天候次第ではあるが昨年を越える高品質・安定生産を目指したい。今年は新たに栽培を希望する多くの人に講習会に参加いただいている」といい、今後の生産者数増加、作付面積拡大に大いに期待をかけている品目だ。
この日は、栽培初心者を対象に4月から定期的に行ってきた座学・現地指導会の集大成。仲井係長が収穫前後の準備を説明した。交配20日後にはトンネル除去と皿敷、30日後には試し切りを行い、糖度を確認する。糖度が下がるため、降雨時や降雨直後の収穫は原則禁止。つるを1センチ程度残して収穫することなどを確認した。
ほ場で小玉スイカを収穫し、中心部、種まわりの糖度を糖度計で測定した。出荷の目安となる糖度12度を上回っていることを確認。同日に交配した小玉スイカは同程度の糖度があると判断し、収穫・出荷作業を進めていくとした。また、出荷規格や箱詰め方法なども図表を見ながら徹底した。
原村の清水正春さん(69)は「今年で栽培2年目。玉に傷がつかないよう気を使いながら日々作業をしている。来年は作付け数を増やしたい。JAへの出荷も今後検討していきたい」と話した。
仲井係長は「県内小玉スイカの生育が昨年より5日ほど早まっているという情報があるので、収穫遅れに注意してほしい」と呼びかけた。