下伊那郡豊丘村のJAみなみ信州総合集荷販売センターでは、ほおずきの出荷が最盛期を迎えている。同JAのほおずきは実が大きいものでも直径6cmほどと他産地と比べ小ぶりでかわいらしく人気がある。ほおずきは中京圏、関西圏を中心に盆提灯に見立てて飾る風習があるため盆の飾り花として需要が高く、盆前のおよそ2週間と短期集中の出荷を行う。
同JA営農部によると今年は7月の降雨により病気が発生し収量減が見込まれるものの、生産者の努力により着色は良好で草丈も十分確保でき高品質なほおずきが出荷されている。7月22日から実の出荷が始まり、26日からは枝の出荷もスタート、29日に最盛期を迎えた。8月5日までに約5万5千本のほおずきを出荷する。
同JA管内では現在およそ35戸の生産者が栽培を行っているが、生産者の高齢化などによる生産量の減少が課題。その一方で市場からは品質・生産量ともに安定した産地として期待が高く、同JAでは新規栽培者向けの講習会を開催するなど耕作面積の維持拡大に取り組んでいる。
営農部農産課の下井郁夫係長は「盆には欠かせないほおずき。造花も増える中ではあるが、生花を求める声も多く需要がしっかりとある。生産者のみなさんは暑い中、良いものをつくろうと努力してくれています。色鮮やかなほおずきで盆を迎えてもらえるよう、しっかりと出荷していく」と話した。