山に親しむ夏の思い出「カブトムシ捕り」来年からは地元の雑木使って継続

JA信州諏訪
チップ化した雑木を被せた土を掘り返し、カブトムシ捕りを楽しむ子どもと見守る小泉社長(左)
チップ化した雑木を被せた土を掘り返し、カブトムシ捕りを楽しむ子どもと見守る小泉社長(左)

諏訪市豊田地区の「有賀子ども会育成会」は7月21日、JA信州諏訪の組合員が大半の「有賀林野株式会社」の支援のもと「有賀峠間馬越カブトムシ捕り」を開いた。同地区の子どもや保護者、同社員ら約40人が参加。諏訪地域の森林整備で出た雑木をチップ化した中から、カブトムシの成虫や蛹を見つけ出した。子どもたちは夏の間、各家庭で大切に育てていく。
この活動は20年以上前から続いている。社員は、同社で管理する山中にある広さ約20㎡の敷地をネットで囲み、雑木をチップ化して投入。毎年、巣立ったカブトムシが卵を産みつける場所を用意している。
2024年、同社は地元の山をきれいに管理し続けるために、ウッドチッパーを購入した。今年から同社で伐採した雑木のチップ化を始め、来年以降のカブトムシ捕りに役立てる計画だ。
子どもたちは敷地内に入り、保護者や社員と一緒に土を掘ると、たくさんのカブトムシの成虫や蛹が現れた。社員から「手で触らず、スコップを使って優しく虫かごに入れて」とのアドバイスを受け、子どもたちは真剣な表情で、慎重に虫かごに入れていた。この日、成虫は計100匹以上見つかったという。
同市の小松佳太郎くん(7)は「虫が大好き。成虫も蛹もたくさん見つかって嬉しかった。元気でいられるよう大事にお世話したい」と話した。
同社の小泉吉彦社長は「子どもたちは将来、この山を守っていってもらう存在。この機会に山に親しんでもらい、大人になったらまた次の子どもたちのために活動してほしい。地元の山がきれいであり続けてほしい」と願った。

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