JAあづみ管内で夏の味覚「桃」の出荷が始まった。17日、安曇野市三郷のJA小倉選果所で、爽やかで香り高い早生種の「櫛形(くしがた)」と「赤宝(せきほう)」を選果し、県内市場に初出荷した。
2024年産は若干小ぶりだが、着果量は十分に確保できた。甘みが乗り、品質は上々だ。
選果所では、5人の生産者が持ち込んだ桃をJA職員が一つ一つ手に取って、目視でキズの有無や着色などを確認し、選果機のベルトコンベヤーに流した。機械センサーで大きさを判定し、「秀」「優」の2等級に分けて箱に詰めた。この日は、県内向けに「櫛形」と「赤宝」合わせて約50ケース(1ケース=5キロ)を出荷した。
24年度は、約3380ケース(1ケース=5キロ)の出荷を予定している。7月下旬から主力品種の「あかつき」、8月10日頃から中生種「なつっこ」、8月下旬から晩生種「おどろき」の出荷が始まり、8月末まで続く見通しだ。
また、24年度も価格維持や作業省力化のため早生種から「2個詰めパック」での出荷を進めていく。今までは、大きさに関係なく1ケース5キロで出荷していたが、スーパーの売り場担当者がパックに詰め直していた。パック詰めで出荷することで売り場の手間が省け、より早く店頭に並ぶため、価格維持にも繋がる。スーパーなどの量販店からは好評だ。
桃を持ち込んだ生産者は「着果量が多く、品質はいい。消費者のみなさんには夏の味覚を楽しんで欲しい」と話した。
JA三郷地域営農センターの増田耕平営農指導員は「着果量が多い分防除の徹底や作業遅れによるロスを最小限にするよう指導し、生産者の手取り確保に努めたい」と意気込んだ。