JAグリーン長野管内で6月下旬、コムギの収穫が盛んに行われている。麦作は農業法人や集落営農組織が主に遊休農地や耕作放棄地等を活用しながら栽培しているもの。今年は、JA穀物部会等を通じて、近年課題となっている赤かび病への防除対策の徹底を呼び掛け、収穫量と品質の確保を図った。JA営農指導課の神戸秀夫指導課長によると、各組織とも品質向上につながっているという。団体によっては、水稲の作業と時期がかぶっていることもあり、麦の収穫がやや遅れてスタートしているところもあるなか、6月中旬から7月上旬にかけ、約500トンの出荷につなげていく考えだ。
長野市篠ノ井の(有)篠ノ井東部(取締役 清滝真彦)では、6月21日から刈取を開始。2台のコンバインで、篠ノ井地区を中心に、松代・更北地区のほ場23ヘクタールで、日に約2.6ヘクタールほどの収穫作業を行う。今年は畔草等の除草管理を徹底。雑草を原因に収穫量が少なかったほ場も、ほ場の8割程度が収穫に結びつけた。河川敷のほ場は、2019年台風19号災害以降、オオブタクサの繁茂が依然として課題となっていることから、清滝取締役は、次年度の作付けについて、「今回の収穫量に応じて、被害の多かったほ場を中心に対策をより徹底し、さらなる収穫量に拡大につなげたい」と話している。同社では、天気模様を見ながら7月上旬を目途に収穫を終わらせる予定。