JAみなみ信州と市町村で構成する南信州担い手就農プロデュースが行う農業の担い手づくりの取り組み「南信州担い手就農研修制度」で研修を行う第6期生と7期生13人は21日、高森町の(株)市田柿本舗の研修用ハウスできゅうりの収穫作業を行った。今年4月に入所した7期生は初めての収穫時期を迎え、5月31日の初収穫から徐々に収量が増えており、現在は朝と夕方の収穫作業に汗を流している。ハサミの長さを目安に大きさを確認しながら1本1本丁寧に収穫する作業に本田洋平さん(第7期生・29)は「毎日の収穫作業に追われながらも、こんなに収穫できるんだと感激している。少しでも早く自分のものにできるよう基礎を徹底的に学びたい」と話した。
同研修では「夏秋きゅうり」と「市田柿」の複合経営を学ぶ。この時期はきゅうりの収穫作業をしながら市田柿の防除や摘果など栽培管理も行うため、研修生は仲間と協力しながら両品目の作業を進めている。
第6期生の若杉慎一さん(50)は「研修2年目となり、7期生に教えることで自分の復習や理解を深めることにもつながっている。今は仲間と協力して作業を進められるが、来年からはひとりでの作業になる。就農を意識して実践的な研修にしていきたい」と話した。
収穫したきゅうりは選果し、荷造りして同JA総合集荷販売センターへ出荷する。きゅうりの収穫作業は7月中旬頃からピークを迎え10月下旬頃まで続く。
同研修制度ではこれまで第1~5期生22人が南信州で独立就農している。2年間の研修では夏秋きゅうりと市田柿栽培の基礎と基本のほか、税務研修など農業経営に必要な知識も学び独立就農を目指す。