JA上伊那野菜部会は6月14日、管内2会場で夏秋キュウリの栽培講習会と出荷会議を開いた。伊那市の旧JA手良支所構内の野菜集荷場で開かれた会議には生産者21人が出席。本格的な出荷を前に出荷規格などを確認した。その後、同市内の圃場に移動し、今年の生育状況を踏まえた栽培管理を学んだ。
管内のキュウリは春、夏秋、抑制の3作型で栽培。作型をつないで栽培することで、4月から10月までの長期出荷を可能とし、市場評価も高まっている。露地栽培の夏秋キュウリは、3作型の中で最も多く栽培されていて、収穫最盛期は7月中旬から8月中旬ころを見込む。
今年は、定植時の最低平均気温や夜温が低かったことで生育は遅れ気味。しかし、最高平均気温は高く推移しているため、アブラムシなどの害虫が発生しやすい状況だ。
栽培講習会ではキュウリやカボチャなどの育種や産地での栽培指導を行っている株式会社埼玉原種育成会の担当者が、定植後から梅雨時期の栽培管理について説明。定植後のツルの伸び方や1番花の開花位置などを確認し水分不足に注意することや、下部の芽かきは早めに行うことが重要だと呼びかけた。
JA担当職員は「これからの梅雨時期は病気も広がりやすくなる。正しい農薬の散布で病害虫の予防防除に努めてほしい」と話した。