大豆栽培指導会 排水溝の設置で品質向上を

JA上伊那
担当職員の説明を聞く生産者
担当職員の説明を聞く生産者

JA上伊那営農経済部は6月7日と10日、管内5会場で大豆栽培指導会を開いた。10日に宮田村で開いた指導会には、生産者や同JA、上伊那農業農村支援センターの担当職員ら9人が出席。播種時期に合わせて栽培管理の要点を確認した。
大豆は天候の影響を受けやすく、豊作と凶作の年の差が激しい品目。
管内では主に「ギンレイ」と「ナカセンナリ」を栽培している。昨年は同JAが行う農業振興生産拡大支援事業の活用により栽培面積は拡大したものの、登熟期の高温干ばつの影響を受け、収穫量は前年対比約83%の153.6トンにとどまった。今年は作付面積89ヘクタール、収穫量は133トンを見込む。
指導会では、同支援センターの職員が栽培管理の注意点や、病害虫防除、雑草対策について説明した。湿害による品質低下を防ぐため、圃場内に5~10メートル間隔で溝をつくる「表面排水」と圃場周囲に幅20~30センチの溝をつくる「額縁排水」を取り入れることを推奨。また、今年から開花期以降に晴天が続く場合は潅水作業をするよう呼びかけ、排水溝を活用した潅水で圃場全体に水分を行き渡らせることや、播種前に深耕することでより深く根が張れる圃場づくりが重要だと説明した。
同支援センターの職員は「近年は、極端な降雨が多い。対策を取り入れ、品質や単収の向上につなげてほしい」と話した。

MENU