農畜産物への適正価格実現を推し進める 産地と市場が一丸

JAみなみ信州
市場関係者と意見交換する部会代表者
市場関係者と意見交換する部会代表者

JAみなみ信州は10日、飯田市の同JA本所で「青果物・花き取引会議」を開いた。果樹・野菜・きのこ・花きの重点取引市場9社を招き、同JAの各生産部会長、同JA役職員、全農長野ら43人が一堂に会した。生産コストの高止まりが続き輸送コストも課題となる中、健全な農業経営を継続し安全安心な食の安定的な供給の使命を果たすため、農畜産物への適正価格実現を押し進める目的。今回初めて各部会の代表者が顔をそろえ、生産者、JA、市場が一丸となって実現に向け協力することを確認した。
同JA果実協議会の片桐邦明会長は「厳しい生産状況の中でも生産者は消費者が求めるより良い農産物生産への努力を続けている。営農が継続できるよう関係者の協力をいただきたい」とあいさつした。
同JAの寺沢寿男組合長は「将来までも安全安心な食料の供給というJAの使命を果たしていくため、付加価値の高い魅力ある産地づくりをしっかりと進めたい。そのためにも生産者への還元が必要。生産者、JA、市場が一体となって消費者までの理解を得て適正価格を実現させなければならない」と話した。
市場からはさらなるブランド力の強化、消費者の食に対する価値を向上させ理解を得ることも含め、産地と消費地の顔が見える質の高い情報交換の強化などにより農産物への価格転嫁実現に努めるとした。
同会議では同JAの各部会の生産・販売方針を確認。各市場の担当者からじは販売情勢と今後の見通しが報告された。各生産部会長から2024年問題による物流の状況と対策についてや、適正な価格形成に向けた具体的な取り組みについて質問が出るなどし、市場関係者と意見交換を行った。

MENU