JAみなみ信州管内では4月14日から始まった今年度ズッキーニの出荷が本格化している。ズッキーニはきゅうり、アスパラ、トマト、白ねぎなどと並ぶ同JA野菜の主要品目。比較的省力で軽量であることから同JAでは多品目との複合品目として推進している。今年度から品質向上を目指して出荷規格を明確化し、生産者の手取り向上に取り組んでいる。
4日、宮下卓補さん(82・高森町)はズッキーニの収穫作業を行った。野菜農家の宮下さんは「ズッキーニは比較的軽くて作業が楽にできる。涼しい時間帯に収穫するので体への負担も少ない」と話し、自分の体力などに合わせて品目を変えながら現在はズッキーニの他に白ねぎ、レタス、トウモロコシなどを生産している。ズッキーニの圃場はおよそ16アールで、5月の霜で一部被害に遭ったものの昨年より株数を増やしたこともあり今シーズンは昨年を超える1,500箱(1箱2kg)の出荷を見込み、10月まで収穫が続く。「出荷基準が厳しくなったが規格に合った良いものをつくり、食べてもらう人に喜んでもらいたい。今年はさらに200株ほど植えるよう育苗している。元気に夏を乗り切りたい」と笑顔で話した。
今年は春先の天候不順や5月に入っての低温で開花時期が遅れていたが、徐々に出荷が増え現在は順調に進んでいる。同JAでは今年度の出荷を452トン(前年比104%)見込み、6月下旬をピークに中京・関西方面の市場へ出荷していく。同JA営農部農産課ズッキーニチーフの大澤健太郎技術員は「生産者は品質の揃った良いものをつくろうと頑張ってくれています。炒め物や浅漬けなど様々な食べ方で楽しんでもらいたい」と話した。