JAみなみ信州青年部第1ブロック上郷班のメンバー3人は5月15日、飯田市上郷の上郷なかよし保育園年少・年中・年長園児およそ100人と一緒に同園近くの圃場で夏野菜の定植作業を行った。同園での野菜作りは、コロナ禍で行事が思うようにできない中、子供たちがのびのびと活動できることをしたいと始めた取り組みで今年5年目。同JA上郷支所も活動に協力し職員2人も園児の作業を見守った。
この日はミニトマトやキュウリ、ナス、スイカなど7種類の苗を植え付けた。園児は事前に班員が準備したマルチを張った畝に穴を開け、真剣な顔つきでカップから取り出した苗を丁寧に植え付けた。班員らは「おいしい野菜がたくさん採れるといいね」などと声をかけながら園児の作業を手伝った。植え付け後には「大きくなーれ」と元気よく声を掛けながら持参したペットボトルでたっぷり水をあげ、30分ほどで作業を終えた。
同班の久保田壮一さん(43)は「子どもたちが一生懸命取り組む姿には元気をもらえる。野菜づくりを通じて農業に興味を持ち、野菜を好きになってくれるとうれしい」と話した。
同園の早川大地園長は「地域の方と交流しながら食を学ぶ機会を大切にしている。五感を使って自然や土に触れ、自分たちで育てた野菜を食べることで苦手な野菜を食べられるようになった子も多くいる。支えてくれる方々に感謝して、楽しみながら食や農に触れる活動を続けていきたい」と話した。
同園では野菜づくりの他にも、野菜の絵を描いたり運動会などで野菜を題材にした表現発表を取り入れるなど子どもたちが楽しく野菜を身近に感じられるよう工夫を凝らした食育活動に力を入れている。