原村のJA信州諏訪原村営農センターは5月23、24日、同村の原中学校2年生の農業体験学習を受入れ、支援した。生徒は野菜の播種や集荷所での作業を体験。同村の主要産業である「農業」を大切に思う気持ちや、農家へ寄り添う心を伝えた。
同校では毎年、自然と共にあること、自然と共に生きることの豊かさや大切さの実感、勤労の尊さ、たくましい心と体を育むことを目的に、農業体験学習を行っている。
23日は、同村の園芸農家篠原錦一さんと息子の直喜さんが受け入れた生徒3人とともに、JA育苗ハウス敷地内でブロッコリーなどの野菜の播種作業を行った。同センターの森山直光所長代理が、同敷地内は野菜の種を播いて約27~35日間育苗し、畑に植えられる大きさの苗に生長した状態で生産者に引き渡す場所であることを説明。森山所長代理は「播種・育苗を請け負うことで、生産者の労力削減と農産物の出荷数量向上につなげている」と話した。
生徒は、播種機でプラグトレーに播かれたブロッコリーやカリフラワー、レタスなどの種を蒔く人、プラグトレーを運ぶ人、ハウスのベンチに並べる人など各作業を分担して体験。篠原さんからの「まいた種がこぼれないように気を付けて」という指示を守り、慎重に進めていた。
24日は生産者への野菜苗の引き渡し、村内のJA施設・ほ場めぐり、出荷されたブロッコリーの氷詰め作業を行った。
2年2組の松本海斗さん(14)は「農業体験は初めてで、野菜が種からできることを改めて実感した。家族にブロッコリーの育て方を教えてあげられればうれしい」と話した。
篠原さんは「農業がさかんな原村で育つ子どもたちに農作業を経験してもらえるのはとても良いことだと思う。野菜が食べられるようになるまでの生育過程や、農家の仕事を知ってもらえればうれしい」と話した。