原村のJA信州諏訪原村営農センターで5月15日、ハウス作型のブロッコリーの出荷が始まった。同村の生産者2戸が8ケース(1ケース20玉入り)を出荷。11月初旬まで、高冷地の特性を生かして栽培する高品質なブロッコリーが全国に届けられる。
管内は県内有数のブロッコリー産地。直近15年ほど生産者数・作付面積が増加している。単収が確保でき、露地栽培では必要資材も少なく取組みやすいことから、新規・親元就農で始める人も多い品目だ。露地作型の出荷は、5月下旬から6月上旬頃には始まる見込み。最盛期は6月下旬から7月上旬頃で、2023年度はこの時期、JA全体で日量6000~7000ケースを集荷した。
JA野菜専門委員会ブロッコリー専門部会では2024年度から、出荷規格を1ケース20玉入り(5キロ)に統一した。年間で販売数量33万9800ケース、販売金額9億5000万円の達成をめざす。
初出荷したのは、同村の清水幸司さん(74)と長田尚三さん(36)。
清水さんは「昨年より5日ほど収穫が遅れたが、品質は例年通り上等な仕上がりになった。今年も一生懸命栽培に励みたい」と話した。
長田さんは「天候不順で栽培に苦労したが、初出荷を迎えられてよかった。引き続き高品質栽培をめざしたい」と抱負を語った。
同センターの職員が品質検査を行った後、専用の機械で氷詰め処理をし、当日中に東京の市場に出荷された。
同センターの伊藤侑哉専任指導係は「高冷地の特性を生かしてつくる信州諏訪のブロッコリーは、品質が良く市場評価も高い。ぜひ多くの方に食べていただきたい」と呼びかけている。