アスパラガス立茎講習会 正しい立茎で収穫量を確保

JA上伊那
羽生さんの生育状況を聞く生産者
羽生さんの生育状況を聞く生産者

JA上伊那野菜部会は5月1日から10日にかけて、アスパラガス立茎講習会を開いた。講習会は管内8カ所で行われ、全部で生産者114人が出席。3月下旬から始まった春芽の出荷状況や、夏芽の収穫量を確保するための立茎作業について確認した。
アスパラガスは同JAの主力品目の一つで、県内一の生産量を誇る。上伊那産アスパラガスは品質が高いことから市場の期待も高まっていて、JAでは「10年後に販売高10億円」を目標にさらなる生産拡大を図っている。管内の出荷は10月中旬頃まで続く見込み。
2日、飯島町の羽生綾子さん(67)の圃場で開かれた講習会には、生産者12人が出席した。JA担当職員は、今年3月に気温が低い日が続いたことで、昨年に比べて出荷時期が1週間から10日ほど遅れていることを報告し、それに伴い立茎開始時期にも注意が必要と説明。収穫の日量やアスパラガスの形状などを確認し、立茎開始時期を決めるよう呼びかけた。また、高温傾向にある近年は、管内でもハダニやアブラムシ、アザミウマ類が多く発生。適正な立茎本数で通気性を良くすることや定期的な農薬散布で病害虫の予防防除に努めるよう呼びかけた。
講習会の後には、ハウスの中に入り、生育状況や栽培方法の工夫などを共有した。
JA担当職員は「立茎する位置や養成茎の太さは、今後の生産にも関わってくる。アスパラガスの株の力を見極めながら、立茎作業を行ってほしい」と話した。

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