下伊那郡喬木村のJAみなみ信州喬木支所では、隣接する飯田養護学校と連携してJAファームたかぎ店で扱う野菜苗販売用の箱作りを行っている。春先から5月中にかけ野菜苗の販売が集中する同店では、来店客が購入した苗を入れて持ち帰るための箱を用意しているが、調達は同JA市田柿工房で使用した出荷用の箱をリサイクルして活用している。この箱を野菜苗が入れられる形に組み立てる作業には手間が必要で、繁忙期には同支所職員総出で箱作りの対応をしている。
こうした作業が地域社会とのつながりやコミュニケーションの機会になればと同支所の松浦加代子支所長が同校にはたらきかけ実現したこの取り組みは今年で2年目となり、同校では年間を通して授業に取り入れ少しずつ箱造りを行ってきた。5月上旬には生徒たちが同店を訪れ作業を行い、野菜苗の販売が盛んになるこの時期に間に合うよう協力している。同店にはゴールデンウイークをピークに多くの客が来店し、同校生徒がつくった箱を手にして買い物を楽しむ姿を目にすることもあり、生徒たちはやりがいを感じ意欲的に作業を続けている。
同店の永良一義店長は「市田柿の文字が入った野菜苗箱はこの時期の風物詩となっており、多くのお客様にご利用いただいている。箱造りは単純な作業だが、短期間に大量の数が必要なため手間がかかる。飯田養護学校の皆さんに協力いただきとても感謝している。これからも様々な活動で同校と交流を深めたい」と話した。