市田柿輸出 今年度出荷分は完売 今後150トンを目指す

JAみなみ信州
試食販売をして市田柿を海外でもPR(シンガポールで)
試食販売をして市田柿を海外でもPR(シンガポールで)

特産市田柿の輸出事業を強化するJAみなみ信州は、海外輸出推進プロジェクト6年目となった2023年度の取り組みをまとめた。これまで3月だった賞味期限を4月まで延長して出荷した23年度出荷分は完売した。市田柿の主な消費地である中華圏の今シーズンの春節は2月10日と例年より遅く1~2月に輸出需要が集中し、事前注文を受けた数量は計画通りの出荷ができた。2023年度は台湾をメインに2億4,803万円、99.4トン(前年比約119%)の市田柿を輸出。今後輸出数量150トンを目指し、国内需要が落ち着く年明けから輸出の比重を強め、国内価格を安定させることで生産者手取りの確保に取り組んでいく。
23度は新たにベトナムの市場開拓に取り組み、市場調査、百貨店やコンビニエンスストアでのイベント実施により現地の富裕層をターゲットに販路拡大を図り約3トンの輸出が実現した。輸出メイン国の台湾では試食宣伝や現地調査の実施や、「ABCCookingStudio台湾」と連携しおせちメニューに市田柿を使用、会員向け試食会開催、PR動画配信などで現地での消費拡大、認知度向上に取り組んだ。現在台湾、香港、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、カナダ、アメリカへ輸出しており、今後は市田柿生産拡大と共に輸出事業も強化し、欧州含め新規輸出国の模索を行っていく。
海外GIは2024年1月にタイが承認となり、シンガポール・マレーシア・ベトナムで登録。海外GIを活用したさらなる輸出事業拡大も図る。
営農部販売課の伊藤謙三主任は「海外のお客様も確実に増え、市田柿の認知度が向上している。目標に向け東南アジア以外の輸出国を開拓し、生産者手取り向上につなげていきたい」と意気込んだ。

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