設立当初の目標売上額8億突破 売上・レジ通過者7年連続増加

JAあづみ
早朝から新鮮な農産物を出荷する会員ら(安曇野市豊科:23年6月19日)
早朝から新鮮な農産物を出荷する会員ら(安曇野市豊科:23年6月19日)

JAあづみが直営する大型農産物直売所「安曇野スイス村ハイジの里」の2023年度総売上額が設立当初の目標であった8億円を初めて突破した。レジ通過者は38万6729人(前年対比26508人増)を記録し、24年度中にレジ通過者累計数250万人を突破する見込みだ。16年の設立から売上・来場者とともに7年連続増加し、最高値を更新した。
徹底した鮮度管理や毎日開催するイベントによる集客対策のほか、4年ぶりに復活したリンゴのつめ放題など直売所の魅力を最大限生かした店舗運営方法が奏功。新鮮で「安全・安心」な農産物が近くで買えて、多彩な催しが楽しめる直売所として地元客をはじめ県外客から好評を得た。
2023年度の生産者登録会員の売上額は初めて3億円を突破し、3億1528万円(前年対比9%増)、総売上額は初めて8億円を超え、8億1570万円(前年対比8%増)だった。
5月から12月にかけて協力会役員が店頭で農産物を販売。農産物を使ったレシピをPRチラシとして配布した。9月頃から試食販売も再開。10月~11月にかけてJAや生産者が一体となり展開したJA創立60周年記念企画「みんなで国消国産!秋の大収穫祭 直売所へ行こうキャンペーン」では11月の単月売上額が初めて1億円を突破した。
24年2月29日時点の登録会員数は、生産者登録会員654人(前年対比5人減)、委託業者会員66件(同比7件減)、合計720(同比13減)となった。生産者登録会員のうち、年間50万円以上売り上げた会員は58人(同比5人減)、100万円以上は75人(同比5人増)、500万円以上売り上げた7人(同比2人増)のうち2人(同比1人増)は1000万円以上売り上げるなど、「農家所得の増大」につながる直売所となってきた。
ハイジの里の後藤祐輔センター長は「売上8億円は10年での達成を想定していた」とし、「生産者の新鮮な農産物、スタッフの接客など少しずつ信頼を積み上げての早期達成。とても嬉しい。引き続き来場者に愛される店づくりを進めたい」と意気込んだ。
安曇野市商工観光スポーツ部観光課観光促進担当丸山一良係長は「農産物や鮮魚、お土産など豊富な品揃えで、安曇野の魅力がPRできる場所として地元に無くてはならない存在」と述べた。
登録会員で構成される安曇野スイス村ハイジの里運営協力会は4月18日、安曇野スイス村サンモリッツで23年度安曇野スイス村ハイジ里運営協力会総会を開いた。会員やJA役職員ら約50人が出席、23年度事業報告や24年度事業計画、役員改選など5議案を審議し、可決した。
24年度事業計画では、総売上額8億4000万円(うち生産者登録会員の売上額3億2000万円)、登録会員数730人の目標を設定した。
役員改選では、会長に武井重夫さん(穂高・北穂高地区)を副会長には二村喜子さん(梓川地区)と木船計明さん(倭地区)をそれぞれ新任した。
武井会長は「JAや店舗スタッフ、会員のみんなで話し合い協力し、ハイジの里を盛り上げていきたい」と意気込んだ。
また総会では、出荷活動への貢献が顕著な会員3人に、賞状と記念品を贈り活躍を称えた。
(敬称略)▽「ベスト生産者賞」=大倉喜八▽「運営協力会会長賞」=あづみのうか浅川▽「ハイジの里賞」=長いも農家塩原

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